十勝千年の森はようやく雪が融けて、森も草原も少しずつ芽だしが進み、緑が広がりはじめました。
森では、ミズバショウやエゾノリュウキンカが、開園を祝ってくれるかのように咲きはじめました。
愛らしいですね。

この時期は、なんといってもアースガーデンから望む、雪の残る日高山脈の風景。
まだ心もとない芝生の丘と抜けるような十勝晴れの青空にくっきりと浮かぶ日高山脈の景色は、長い冬を越えたわたしたちにとって清々しいもの。
「春が来た！」と、思わず飛び跳ねて喜びたくなります。

今年のガーデンは、２０１５年は４月２５日に開園します。
２００８年のグランドオープンから８年目のシーズンを迎えます。

ガーデンチームにとっては、森を離れて新たな出発をするガーデナーがいたり、次世代を担うガーデナーたちが入ったり、熱心な研修生を迎えたり、と変化の大きなシーズンとなりそうです。
１０年に一度の庭のメンテナンスともいうべき、これからの庭づくりにとって重要なシーズンでもあります。

だからこそ、今シーズンは庭仕事の「原点」に還ることを意識しようと考えています。自分たちのビジョンに向かって、まっすぐに突き進む、強くて純粋なガーデンチームを築く確かな一歩を踏むことが、今シーズンのわたしの最も大きな目標です。

ガーデナー一同、たくさんの方々に長く愛される庭を目指して、庭づくりに邁進します。

庭を訪れる皆さんにとって、素晴らしいシーズンとなりますように。

植物たちと一緒に、庭で皆さんとお会いするのを楽しみにお待ちしております。


十勝千年の森ヘッドガーデナー
新谷みどり

photo by Shogo Oizumi