- 30
- Apr
- 2014
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- 十勝千年の森ガーデナー
ナーサリー
ナーサリーでは、秋から冬、そして早春に播種した宿根草や一年草が温室いっぱいに育っています。
ガーデンで育てる植物たちの苗を栽培するほか、来園者のみなさんがガーデンで出会った植物たちを家で育てられるよう、販売用の苗づくりもしています。
播種床(はしゅどこ)で芽を出し、大きく育ちはじめた植物たち。そろそろポット上げの時期です。
ポット上げの用土は、自家配合です。植物に合わせて変えることも。
一斉にポット上げをしていきます。
ポット上げをした途端に、丈夫な苗になるよう、日々の育苗管理がはじまるのです。
温室の中は、メドウガーデンやキッチンガーデンで育てる植物たちと販売用の苗たちが一緒に育ちます。
育苗中は、灌水で土が沈んで減ると足し、土の表面にコケが出ないように灌水の量を調整したり、除草したり、と細やかに手をいれていかなければなりません。
ナーサリーで植物を育てることと、庭で植物を育てることに、いつも大きな違いを感じることがあります。どちらも繊細さが必要とされますが、異なる感覚の繊細さのような、そんな気がするのです。
美しいナーサリーを訪れると、無条件にナーサリーマンに尊敬のまなざしを送ってしまいます。
ポットの中でしっかりと根が回れば、温室を旅立ち、一旦外の圃場へ。その後、庭で根を下ろすようになっていくのです。
販売用の苗は、どんなおうちの庭で育つのかな、と想像しながら送り出すのです。
温室の中には、数年がかりで増やしている、日本ではまだめずらしい植物たちもいます。それらは、特にメドウガーデンで庭を訪れるみなさんに紹介したい植物たちなのですが、大きな株に育ってくると、わくわくして何度も様子を見に行きます。
準備が整うとダンに連絡をして、「そろそろガーデンに仲間入りさせてあげよう!」と話し合います。ダンとの年に一度の庭でのミーティングでは、「いつ咲くかな? 早くみんなに見せてあげたいね」と開花予測の賭けまでして、お互いに待ちきれないほど楽しみにしています。
今年は、3年前にメドウガーデンに仲間入りした植物たちが本格的に咲きはじめます。心待ちにしたこの瞬間をしっかりと見届けて、がんばった植物たちに「とってもきれいだよ!」と、何度も声をかけてあげたい気持ちです。
写真/大泉省吾
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