キッチンガーデンの庭づくり 鉢上げ編
種まき編につづいて、鉢上げ編です。
プラグトレイにまいた種の芽だしに大喜びするのもつかの間、日々すくすくと育った苗を鉢上げしてポット苗をつくります。
使用するのは7.5cmや9cmのポットです。写真のようなシステムトレイを使用すると、ポット苗が気づかぬうちに移動してしまって何の植物なのか、わからなくなることが少なくなるのでおすすめです。
育苗培土をポットに入れて、準備をします。土が乾きすぎていると、プラグ苗の仮植がしにくくなるため、適度な湿り気を保つようにします。仮植の1時間前に、土の入ったポット苗をシステムトレイごと、さっと全体を濡らす程度の水やりをして置いておくと、仮植する際に丁度良い加減で水切りができていて、作業がしやすいです。
十勝千年の森では限られた場所で大量に鉢上げをするので、このようにシステムトレイを重ねておきます。上のトレイが下のポットの土に直接当たらないように、ずらして重ねます。
鉢上げにはピンセットや箸を使用します。
根がしっかりと回ったプラグ苗は簡単に抜けます。苗を持っていない方の指で、ポットの真ん中にプラグ苗の深さくらいの穴を開けて植えつけます。ぐらぐらしないように、苗の両側からぎゅっと土に定着させます。
上から見ると、こんな感じ。次々に鉢上げを進めていきます。
左右の写真を比較するとわかりやすいのですが、右のようにポットに土をいっぱいに入れていても、鉢上げした後は左のように土の表面は少し沈みます。これを見越して、土の湿り気や量を調整するのです。
ずらりと鉢上げされた苗の様子。
鉢上げした後にすぐに灌水(水やり)をします。
十勝千年の森では、目の細かなハス口を使用して、植えつけたばかりの苗が倒れないように、垂直に水をあてる角度で水やりをします。研修生や新人ガーデナーによく言うのが、「空から雨が降っているかのように」水やりをします。
土の表面が乾いていないか、ポットの底の穴に指を当てて乾いていないか確認しながら水やりをします。育苗中は日々ポット苗の世話を続けます。
苗を育てている間に、キッチンガーデンでは土の準備を始めます。必要に応じて自家製堆肥を混ぜたり、前年のこぼれ種で出てきた植物で今年は育てないものは抜き取ります。
そして、ポット苗の中で十分に根が回ったら、いよいよ植えつけの時を迎えます。
次回は植えつけ編です。それまで、みなさんの苗がすくすくと育つよう日高山脈の山の麓から応援しています。
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